蜜愛
俺はガッカリさせてしまったような気がして慌てて、

『違います、好きじゃない、好きだからとかじゃなくて』

と、付け足した。

『それなら、お友達?』

そう興味なさげに聞く母は、俺にヤキモチを焼いているんではないかというような……

“嘘はつかないでね”

という心の声がはっきり聞こえた気がして、

『僕は母さんに、いつも母さんが夜中観ているようなビデオの中の行為を、僕が主役になって見せてあげたくて……』

と、そこまで勢いで言ったはいいものの、

すごいスピードで頬が紅潮していくのを感じた。


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