美男美女モノガタリ
―――カサッ
あ!!ヤバい!!バレる!!
「………美桜?」
み…見付かっちゃった……
『ごッ、ごめんね!!
その…えと、大翔が遅いなと思って見にきたら…ッ』
い…言い訳にしか聞こえないよねッ………
「……いぃよ。別に。」
なんか、元気がない大翔。
『ごめんねッ?か、帰ろう!?』
あたしが帰ろうとした瞬間……
「唯はッ…………
俺の初恋の人なんだッ………」
え…………?
初恋……………?
「小5の時………中2の唯にひとめぼれして…少しだけ付き合った。すぐ唯の転勤で別れる事になったけど……」
大翔は寂しそうな顔をしていた。
『………まだッ、忘れ…られないのッ…?』
「分かんねぇッ………
でも、思い出す時は…あるよ…」
『そっ…か……』
なんか、少しだけ寂しいな………
「…大翔ッ?もぅ…ッ、帰ろ?」
『あぁ…………』
あたしたちはそのままタクシーで寮へ帰った。