ケータイ


レイジは小さい写真を拡大し、なんとかナンバーを割り出した。


「…これで第2段階クリア」

「何に使うの?」

「車なんてナンバーがわかれば住所も名前もわかるよ。ま、ちょっと面倒だけどな」


レナにはわからないけど、レイジはなんだかパズルをといている感じで楽しく見える。


「じゃ俺は第3段階。レナにはまた後でしてもらうことあるから」

ふと、レイジは厳しい表情で何やら考え込む。
悩んだ時にするクセ、グラスをストローでからから、と回している。


「あのさ。あんたに何処までの覚悟があるか知りたいんだけど」

「覚悟?」

「そ。援助やってた事がバレてもいいかとか。警察沙汰になってもいいかって事」

「…それは…。…」

「やっぱり嫌だよな。ま、違う復讐にしますか」

「待って。もし、私の覚悟があるなら、アイツはダメージが大きいの?」

「そりゃね。警察も黙ってないしね。ま、証拠がないから難しいけど」

「…わかった。覚悟する」
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