ケータイ

レイジの作戦はこうだ。
知り合いのツテでナンバーを調べて貰い所有者を割り出す。
これはちょっとお金がかかるらしい。
レイジが後で請求する、とは言ったが。

所有者がアイツなら話は早い。

ただ会社名義だったりするそうでその時は面倒らしい。

アイツの名前がわかった所で、匿名の手紙をだす。会社の社長との事らしいから、会社宛に出すと言う。

それは第三者を装う。いわば、脅迫だ。

アイツがレナにしてきた事をレナは警察に告訴すると言っている。勿論自分も援助していた事がバレるのは承知で復讐したいと思っている。

自分ならば、上手く示談に出来るだろう。

「…レイジ、お金?」
「ああ。それが一番早い」

「…私は出来れば捕まって欲しい。もう私みたいな人がでないように…」

「もし、お金とってもレイジにあげる。…私はアイツに償って欲しい」

「アイツは危ないヤツだぜ。お前が関わってもしなんかあれば…」
「レイジ、心配?」

「ば、バーカ。んなんじゃねーよ」

照れ隠しなのか、グラスを一気に飲み干す。

「また、連絡する」

やっぱりレイジはそんな感じだ。
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