ケータイ


レイジからまた連絡は来ない。ただ、私も手伝うという気持ちは伝わっていると思う。

レイジの作戦も聞いている。時間がかかるのだろう。


私は相変わらず、部屋に閉じ籠ってレイジからの連絡を待っているだけの日々。


もう両親は何も言わなくなった。明るかった家庭も、なんだかしん、としていて寒い。

全て私のせいだ。

腫れ物にさわるような態度。

見て見ぬふり。

すっかり諦めた両親。

心で詫びる、ごめんなさい。


きっといつか全部話す。また、やり直したい。
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