√番外編作品集
「好きなら好きって言った方がいいよ」

「うん、そーだ。敦ちゃんは正しい」

敦ちゃんはそういうとこ、すごく正直でウソはつかない。

分かりやすい。

黒沢も多分、敦ちゃんのこういう分かりやすいとこが好きなんだと思う。

「まぁ、1000%フられると思うけど」

「だよねー」

「うん、潤が好きなの知ってるよねって言われるかもね。空気読めないって思われるかもしれないけどさ」

敦ちゃんはまだ学校なんだろーか

電話の向こうから校内放送が聞えた。

「でも、ぺちゃんこになったら私が励ましてあげるから! カラオケ付き合ってあげるし、玉砕記念にマクドでフィッシュバーガー2つ奢ってあげる」

思わず吹き出してしまった。敦ちゃん、やっぱりそういうとこ俺好きだよ。

「何よ!」

「じゃあ練習しよー。敦子、愛してる」

「きもい! そういうこと言うからあんたさー!」

「俺、黒沢も敦ちゃんも好きだよ、マジで。ありがとー」

悩んで、焦って、涙して、心繋がった人に励まされて、応援されて

それだけのことがこんなに力になるなんて思ったことなかった。

ひとの気持ちの上辺を擦っていくだけの俺に、ちゃんと卒業のタイミングは与えられたのだ。

与えられた数字は何だか知らない。

多分黒沢ならぴったりな数字を当てはめてくれそうだけど

とにかく俺には分からなかったので、よく形が分からないけどそれを俺のx値に入れた。

「ありがとーとか言うのは河田君が答え出してからにしてよね」

そのとーりだ。でも、もう出るよ答え。
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