√番外編作品集

「……別に」

「お前この前のプールで、山岡に好きなヤツいるって言ったじゃん。あれ黒沢なんだな」

まぁ、見てれば分かるよな。

あんなに楽しそうに山岡ちゃんしてるし。

知らんぷりしてるのはとうのご本人だけか。あ、いや、黒沢は知ってるんだっけか山岡ちゃんの気持ち。

実際振ったのかどうなのか、顛末聞いてねーだけか。

「くそー、D組の子は何やってんだよ」

敦ちゃんは今頃ソフトボール部の模擬店設営に学校中を駆け回ってるよ。

「はー なんで自分がイイと思った子って大体別のベクトル向いてるんだろうなぁ」

「本当にな、分かるよ岸三田」

「お前は不自由しないだろ」

「それが、そーでもないんだな」

そこまで言うと俺は手元に集中した。

山岡ちゃんと黒沢が並んで座ってニコニコしてんの見せつけられると、なんかこう


……胃が痛い? っていうの?


そもそもさ、山岡ちゃんに黒沢が手出すはずないんだけどさ

だってあいつ、あんな調子じゃん?

あいつのことは俺だってよく分かってるつもりよ。





……あれ、俺、なんか嫉妬してる?
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