アルタイル*キミと見上げた空【完】
あの河原が目の前に広がる。
息を切らして、真上を見ると、空の中にあの時と同じように・・・星達が鮮やかに瞬いてる。
私の足が自然とその場に止まった。
何故だかわからないけど、彼はここに来るんだ、っておもった。
カバンで揺れてるキーホルダーを見つめながら、携帯を開いて凱のボタンを押す。
プルルルル・・・
ガチャ
『はい』
さっきまでつながらなかった電話は、ウソみたいにスムーズにつながった。
「凱?」
『あぁ・・・・』
「会いたい」
『・・・・・』
「今ね・・・・あの河原に・・・」
『今日は星がよく見えるよな。あの時みたいだ』
「・・・・うん・・・?」
『・・・・ばーか、鈍すぎるんだよ・・・』
え?
声が二重になって聞こえ・・・る・・・・?
きょろきょろと見回すと、私の後ろに携帯を耳にした凱が笑って立ってたんだ。