7年目の浮気
あなたとわたし


結局、茉莉花は加藤の家に泊まらずに帰宅した。

加藤を信用出来なかったわけでは無論、ない。

自分自身が誠実でいたいと思っただけだ。

随分遅い時間になり、加藤は送ると言ってくれたが、タクシーで帰宅した。


家に着いて、ベッドに倒れこんだ。


もう落ち着いたかと思ったのに、やっぱり涙が溢れた。


芳雄。


芳雄に会いたい。


例え彼が、わたしを待っていなくても。


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