妹の恋人は姉の彼氏の従弟Ⅱ
「何も…ないけど」

海堂は鼻を鳴らした

これで会話終了か?

海堂のいつもの調子なら……ここから無言タイムが続くけど

「ごめん…起しちゃったよね」

「紫音が謝ることじゃない」

え?

「明日の夜には帰れると思うから」

「べ…べつに、海堂がいなくたって…」

つい強がってしまう

さっきまで寂しくなっていたというのに

どうして私って
素直に甘えられないのだろう

一言
『寂しくなった』って言えばいいのに

そしたら海堂はどうするのかな?
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