チェンジ‐ため息の行方
 桐島と谷崎の二人はケータイで連絡を取り合い値段が比較的に安い酒の肴がメインに置いてある、ある居酒屋で落ち合った。そしてその店の個室に入り、早速ビールと2.3の酒のつまみをオーダーした。

 やがてオーダーした酒のつまみとビールが運ばれて来ると桐島と谷崎の二人は早速中ジョッキのグラスを手に持ち、軽くカチンとぶつけ『乾杯!』と言ってビールを美味しそうに一口飲んだ。

「おい、ところで桐島急にあの男の後を俺に付けさせた理由を聞かせてくれないか?」
 と谷崎はおしぼりで手を拭きながら不思議そうに桐島に聞いた。

 すると
「谷崎悪い。いやなにちょっと気になる事があってな」
 とおでんを箸で摘み口に運びながら桐島はそう谷崎に答えた。

「ふ~ん。気になる事ねえ?」
 と言うともともとあまり物事にそうこだわる方ではなかった谷崎は、テーブルの上に置かれた枝豆に手を伸ばした。

「それよりかあの男の住んでいた所はどんなだった?」
 と桐島は生ビールを飲みながら更にそう谷崎に聞いた。
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