流星
会えなくなるわけじゃない。
だけどどうしても兄貴の存在がちらつく。
離れている間にいなくなってしまったら…
「勇人?」
「…わかってる」
「ん、行ってらっしゃい!」
これが別れじゃないんだ。
俺は兄貴の分まで生きていかないと。
生きて生きて、死んでいく両親を見送ってやらないといけないんだ。
「行ってきます」
だから進もう。
過去に囚われることも減らそう。
俺は俺でしかない。
もしこの命が流れる星のように一瞬であったとしても、それでも。
俺は、今を、生きている。