流星
「此処に住んでるの?」
「ああ、一週間前からな」
「…ふぅん」
ん?なんか機嫌悪ぃ?
俺なんか変なこと言ったか?
「…なんか寂しいなぁ」
「は?」
「だってわたしになんにも言わないで引っ越して!寂しいなぁ…」
「……お前酔ってんな?酒臭ぇ」
「…酔ってないもん」
「酔ってる奴はみんなそう言う」
話し声が聞こえたのか、扉が開き、中山?中本?が部屋の中から出てきた。
「どうしました?」
「いや、こいつ酔ってて…」
「酔ってないってば!」
「……あちゃー、酔ってたのか…気付かなくてすみません。どこか行く予定でした?」
そこで、握り締めて財布を思い出す。
「あ、買い物…!」
「もう11時過ぎたから、スーパーも閉まってますよ」
「マジかよ…」
「ナカちゃん家で食べていきなよ!」
「なっ…お前な!」
「別に私は構わないですけど」
「ね!入った入った!」
半ば強引に押し込まれた部屋は、同じ広さなはずなのに、物が多いからか、多少狭く感じてしまう。
「で、食材使っていいのか」
「どうぞー」
「悪いな、助かる」
冷蔵庫から適当に食材を出していると、中…星奈がナカちゃんと呼んでいた女は「別にこっちで作って行っていいですよ」と言う。
なんつーか…あんまり女女してねえ奴だな。
お言葉に甘えて一式借りることにした。