“俺様”大家の王国
そういえば、ちょっとさっきはきつい言い方をしたかもしれないと、
ミエロは密かに後悔した。
でも、「ボケ」とか「音痴」とか「役立たず」とかって、
禁句的なワードが出なかっただけ、まだいいのかもしれない。
奈央が怒りだして、部屋を飛び出さなかっただけ、よかった。
さっき奈央は、数え切れないほどたくさん、習い事をしてきたと言っていた。
教えられる事に慣れている分こちらの多少いきすぎた言動にも、耐性があるのだろう。
しかし彼女は飲み込みが早いし、こちらが求めている事に、すぐ応えてくれた。
最高に当たりを引いた気分だ。
……それをそのまま口に出したら、また怒られるのだろうけど。
ミエロはふと、横たわっている奈央に目を向けた。
……あれ?
「おい」