“俺様”大家の王国
「……おーい、もしもし?
Hey you! 聞いてる?」
「うぇ……あ、はいはい」
「と、いうわけでよろしくね!」
「はい、よろしくお願いします……」
十郎さんが、何を考えてるのか、本当に分からない。
だって、私を探していた探偵をの仕事を中断させた。(事は、どうやら事実らしい)
そして、その当事者たる探偵を、新しく入居させた……?
(困る……)
何から何まで、分からない。
(どうして、訳の分からないことばかり、するんだろう彼は……)
だけど、その行動の理由を、私を思っての事だと彼は言った。
(それは……)
「―――っ?」
いきなり小犬が目の前にぬっと現れ、思わず仰け反った。
可愛いけど、びっくりする。
「どうかしました?
急にまた、黙り込んじゃって」
「いえ、特に何も……」
「ふうん」
小林君は、小犬を自分の方に抱き寄せると、「よしよし」と子供をあやすように小犬を揺らした。