貴方・・・・・・
「え―――?」
私はいきなり腕をつかまれた。
私は何が起きたか分からず、混乱しながらも手をつかまれたまま後についていった。

連れて行かれたのは        保健室だった。
「ありがとう・・・・・・」
「どうしてあんなことすんだろうな」
「え??」
私はこの声を聞いてびっくりした。
だって・・・・・・そこにいたのは
井口翔だったから・・・・・・・・・。
「なんで・・・・・いるの?」
「そりゃ、助けたかったからに決まってんだろ」
「・・・・・・・・・」
私は何もいえなかった。
だって夢のようだったから・・・・・・。
私の好きな人が
助けてくれるなんて・・・・・・・。
「ありがとう」
「いよいよ。お礼なんて」
「いやでも・・・・・」
次の言葉を言おうとした瞬間私は気づいたら翔の胸の中にいた。
「え・・・・・・・・・・??」
「俺がお前を守ったのは好きだから・・・好きだから」
私はびっくりして何も言うことができなかった。
それから私たちは・・・・・・


キスをした。
甘い甘い・・・・
とろけそうになるキスを・・・・・・・・・。
やめるとお互いの顔を見て照れて笑った。

ケータイのメルアドを変更するようにすすめられ、
私はメルアドを変えた。
それでもケータイがなってるような気がして不安になった。
でも私のそばには翔がいる。翔が守ってくれる。
そう思っていたら安心して眠ってしまった。

私はあれから教室に戻ることができなかった。
翔も今日は1日そばにいてくれた。
保健の先生に事情を話して今日は保健室は誰も入れないようにしてくれた。
担任の先生は頼りにならない。
来たばっかりで生徒にいじめられてるんだから助けてなんてくれない。
ってか助けてほしくもない。


私には、さくらと翔がいる。

さくらだって分かってくれる。そう思っていた・・・・・。

だけど、そう思っていたのは私だけだった。
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