雪山で遭難してみるの巻
俺は
「待て」
と言いたい。
考えてもらいたい。
俺はこれまで女子と言葉を交わすこともままならなかった男である。
ラヴを少女マンガに求めた男である。
ブックシェルフの八割が少女漫画である。
こういうシチュエーションで、欲しいのよ。
ドキドキが。
感じてみたいの。恋のドキドキ。
もちろん、俺の残念なフェイスでは何割増しかに見えたところで女子のハートを掴むことはできない。
そこはちょっとだけ俺の魔力を使おうと思っている。
なーに。
俺が光源氏並に見える魔法をちょっとかけるだけさ。ハハ。