母の心音(こころね)
「九月二十日、今日は一日雨で、草刈にも出られなかったんや。主人は花屋へ行って居らんし、独りで家に居たんや。この時期になると、皇室の歌会始に出す練習をするんや。毛筆で出すんで、年に一度筆を持つんや。どうであれ、毛筆で書いた自分の詩が皇室に届くだけで、満足なんや。毎年、この一時が幸せなんや」



詩会に
参加しようと筆を手に
我六十の手習い始める

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