母の心音(こころね)
「夏休みも終わりに近い八月十二日やった。仕事などどうでもええと思ってな、孫と遊んだんや。そりゃもう楽しくってな、孫を見とるとな自然に顔がほころびるんや。二本熊手を持ってな、庭を掘り起こすんや、小さな腕でな。そりゃ可愛いことったら、子猫を見とるようでな、そりゃもう。長男がたまたまそれを見てな、怒ったんや。庭を掘ったらあかんってな。怒られても一生懸命に掘るんや、その姿がまた一段と可愛くてな。久しぶりや、こんなに笑うたのは、そりゃもう、楽しくてな」



孫達が
細き腕を振り上げて
庭掘る姿見るも楽しく


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