母の心音(こころね)
「次の日やった、霜柱を踏みながら、回覧版を持って小ケ所まで行ったんや。川沿いの路を歩いて二十分ほどの所や。道端に茅(ススキ)の穂が出ておってな。その穂は頭を垂れてお辞儀してくれているようでな。人に出会ったようでほっとしたんや」



霜の朝
茅の穂並ぶ街道を
回覧持ちて小ケ所路を行く


< 58 / 118 >

この作品をシェア

pagetop