母の心音(こころね)
「十二月九日、どんより曇った日でな。この部屋にはな、長男の机と、次男の机が今でも置いてあるんや。そのままにしてな。時々机を眺めには入るけど、ガラス戸を開けたことはないんや。それがな、何の因果か知らんけど、今日は開けたんや。裏庭には山茶花の木が一本あってな。背の低い小さな木やけど、純白の花が咲いておってな。普段誰にも見られないんやけど、今を盛りとばかりに咲いて居ったんや。それはそれは愛しいてな、そんな気持ちで長い間眺めたんや。尽きないほど長い間眺めたんや。そしてな、次から次えと自然に詩が出たんや」
何時までも
眺めや尽きぬ純白の
裏庭に咲く山茶花の花
知らぬ間に
裏庭に咲く純白の
神にも似たり山茶花の花
知らぬ間に
裏庭に咲く山茶花は
神々しくも純白の花
何時までも
眺めや尽きぬ純白の
裏庭に咲く山茶花の花
知らぬ間に
裏庭に咲く純白の
神にも似たり山茶花の花
知らぬ間に
裏庭に咲く山茶花は
神々しくも純白の花