母の心音(こころね)
「二月一日、主人が何時もの神経痛で、足が痛いといって、三日間仕事を休んだんや。主人と一緒にコタツで過ごしたんや、久しぶりやった。主人は区の役員をやっとるんや。農協の帳簿の鑑定を任されておるんや。そしてな、話しをしたんや。二人とも何時お迎えが来るかも知らん、どちらが先に逝くかも知らん、後に取り残されたらどうしたらええんやろ、しみじみと話し合い、教えてもろたんや。農協の帳簿はどうにでもなる、肝心なのは自分の老い先を考えることやって。隣近所では、子供を近くに置いて、どっかりと子供の肩にのしかかって居るけど、子供が可哀想や。伸びる芽を摘み取るようなもんや。子供を頼ったらあかん。生きられる間は二人して頑張らんとな、あかんのや」
農協の
帳面づらは如何様と
教えを乞うも老いし身なれば
「こんな話しをしとるとな、二人の行く姿がしみじみと感じられるんや」
今までは
さほど思わず過ぎたるに
案じそめしぞ老いし命を
農協の
帳面づらは如何様と
教えを乞うも老いし身なれば
「こんな話しをしとるとな、二人の行く姿がしみじみと感じられるんや」
今までは
さほど思わず過ぎたるに
案じそめしぞ老いし命を