魔法の指先
*
翌日、私はのんびりと過ごしていた。仕事は3時から。現在の時刻が朝の9時なので余裕がある。学校は気が乗らないのでサボリ。
『……はぁ、暇』
学校を休んだはいいものの、することがない。正直言って暇だ。
普通の女子高生ならば友人と遊んだり、恋人とイチャイチャしているのかもしれないが、生憎そんな相手はいない。
ピンポーン。
そこへインターホンが鳴った。誰だろう、と確認すると………。
『サラ!!?』
そこには思ってもみない人物が。
彼女はサラ・シルベストリー。
純真なイギリス人で全米のトップモデル。私が唯一気を許せる女の子だ。
大人びた可愛らしい顔立ちをしているが、私と同い年の女子高生。
『ひ…久しぶり。今開けるね』
私はガチャリとオートロックの鍵を開けた。
彼女が日本語ペラペラなのは私が教えたからだ。私も彼女からイギリス英語を教えてもらった。なのでお互いの国の言葉が話せる、というわけだ。
「ただいま~心亜。元気だった?」
しばらくしてやって来たサラはいつものように私に抱きついた。ほのかに香る香水の匂いが鼻を擽る。
コバルトブルーに輝く瞳にブロンドの長い髪。美白美麗のその顔立ちはいつもながら魅了させられる。
『相変わらず突然だね、サラ』
「フフフ、だって心亜の驚く顔が見たかったんだもん♪」
こういう子だ。綺麗な顔して悪戯好きで能天気な彼女。私とは正反対。
『にしても今回は荷物多いね。いつまで滞在するの?』
旅行バックが5つ。1、2週間ではないことは確かだ。よく持ってこれたものだと感心する。
「チッチッチ!違うんだな、これが。今回は滞在じゃなくて、移住♪こっちに住むことにしたの」
『………は??』
サラのその言葉に一瞬、思考回路が止まった。この子は私を驚かせる天才だ。
「驚いたでしょ~♪もう事務所も決めてきたんだ。心亜と一緒の事務所!」
『………はぁ』
私は額に手をやった。つまりサラはここ日本でモデル活動をすることになる。そして、この荷物。
おそらく、いや、絶対に彼女はここで一緒に暮らす気だ。まぁ、そこは同じ事務所に所属したらしいので、たいした問題ではない。事務所も文句は言わないだろう。
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翌日、私はのんびりと過ごしていた。仕事は3時から。現在の時刻が朝の9時なので余裕がある。学校は気が乗らないのでサボリ。
『……はぁ、暇』
学校を休んだはいいものの、することがない。正直言って暇だ。
普通の女子高生ならば友人と遊んだり、恋人とイチャイチャしているのかもしれないが、生憎そんな相手はいない。
ピンポーン。
そこへインターホンが鳴った。誰だろう、と確認すると………。
『サラ!!?』
そこには思ってもみない人物が。
彼女はサラ・シルベストリー。
純真なイギリス人で全米のトップモデル。私が唯一気を許せる女の子だ。
大人びた可愛らしい顔立ちをしているが、私と同い年の女子高生。
『ひ…久しぶり。今開けるね』
私はガチャリとオートロックの鍵を開けた。
彼女が日本語ペラペラなのは私が教えたからだ。私も彼女からイギリス英語を教えてもらった。なのでお互いの国の言葉が話せる、というわけだ。
「ただいま~心亜。元気だった?」
しばらくしてやって来たサラはいつものように私に抱きついた。ほのかに香る香水の匂いが鼻を擽る。
コバルトブルーに輝く瞳にブロンドの長い髪。美白美麗のその顔立ちはいつもながら魅了させられる。
『相変わらず突然だね、サラ』
「フフフ、だって心亜の驚く顔が見たかったんだもん♪」
こういう子だ。綺麗な顔して悪戯好きで能天気な彼女。私とは正反対。
『にしても今回は荷物多いね。いつまで滞在するの?』
旅行バックが5つ。1、2週間ではないことは確かだ。よく持ってこれたものだと感心する。
「チッチッチ!違うんだな、これが。今回は滞在じゃなくて、移住♪こっちに住むことにしたの」
『………は??』
サラのその言葉に一瞬、思考回路が止まった。この子は私を驚かせる天才だ。
「驚いたでしょ~♪もう事務所も決めてきたんだ。心亜と一緒の事務所!」
『………はぁ』
私は額に手をやった。つまりサラはここ日本でモデル活動をすることになる。そして、この荷物。
おそらく、いや、絶対に彼女はここで一緒に暮らす気だ。まぁ、そこは同じ事務所に所属したらしいので、たいした問題ではない。事務所も文句は言わないだろう。
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