また逢う日まで
「おいでませ~。ここは癒しのお宿だよ~。」



お宿の奥からおかっぱ頭の女の子が出て来て黒い物体を出迎え、そのまま奥へと行ってしまった。



「これが何や?」


一部始終を見ていた八雲がボーッとしていたが薩摩の一声で我に返った。


「へ?うわっ。」

八雲の頭上から声が聞こえ見上げると目を細めた薩摩がいた。



「あ。いえ。これはその…。」


今朝のやり取りが思い出される。


“う。気まずいなぁ。顔合わせづらい。”


異性と恋愛をしたことがない八雲。

ましてや、異性と会話をすることもめったにないのだ。

どうやって接すればいいのかわからない。


あたふたしていると、先に薩摩が口を開いた。
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