pp―the piano players―
「早紀、酒井君と付き合ってるの?」
大学の友達にも言われる。
「酒井って誰? 学科は?」
「えっと、経営だっけ」
経済だよ、と正す。急な休講で、小一時間ほど時間が空いた。学内のカフェで暇を潰している。
「結子はどうして、酒井君を知ってるの?」
「あ、やきもち?」
「違うよお」
結子がケラケラ笑った。愛美もニヤニヤしている。わたしは、取り繕うようにお茶を飲むことしかできない。
「ジャズ研に友達がいるんだけどさ、その酒井君がよくライブ聴きに来るんだって。私もライブで見た」
「へー、かっこいい?」
「私の中では評価高いよ」
歌手の誰それに似ているとか、結子はそんなことを話しているけれど、誰に似ていようが酒井君は酒井君でしかない。それはわたし自身もまったく一緒。
「それで、本題だけど」
好きな歌手の話に移ろうとしていたのを、愛美が引き戻した。
「早紀とサカイクンは付き合ってるの?」
わたしは首を、傾げた。
大学の友達にも言われる。
「酒井って誰? 学科は?」
「えっと、経営だっけ」
経済だよ、と正す。急な休講で、小一時間ほど時間が空いた。学内のカフェで暇を潰している。
「結子はどうして、酒井君を知ってるの?」
「あ、やきもち?」
「違うよお」
結子がケラケラ笑った。愛美もニヤニヤしている。わたしは、取り繕うようにお茶を飲むことしかできない。
「ジャズ研に友達がいるんだけどさ、その酒井君がよくライブ聴きに来るんだって。私もライブで見た」
「へー、かっこいい?」
「私の中では評価高いよ」
歌手の誰それに似ているとか、結子はそんなことを話しているけれど、誰に似ていようが酒井君は酒井君でしかない。それはわたし自身もまったく一緒。
「それで、本題だけど」
好きな歌手の話に移ろうとしていたのを、愛美が引き戻した。
「早紀とサカイクンは付き合ってるの?」
わたしは首を、傾げた。