時計塔の鬼


その次は、その二ヶ月後。

そのまた次は、五十日後。

四十日後。

そして、一ヶ月後。

だんだん、次第に見るまでの間隔が縮まっていった。



そして今……三日と置かず、俺は夢の中で、紅黒い海に沈む。

それが何を象徴しているのか。

それは、わからない。

夢の中で足掻こうとしても、ただただ紅黒い海へとさらに深く沈んでいくだけだった。

わからなかった。

否――。



わかりたくなかった。

認めたくなんかなかったんだ。

腹立たしいことに、俺はそれの意味するところを、わかってしまったから。



夕枝。



心で名を呟く。

ただそれだけで、声に出さなくても、音として空気を震わせなくても、こんなに心が満たされる。

胸がギュッと締め付けられる。



なんでだろうな。

なんで、お前は俺の前に現れてくれたんだろうな。


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