ぼくがママ
『ひろってくれたの きみなんだって?』
おとこのこは
みぎてをさしだした
『うん ぼくだよ』
ぼくとおとこのこはあくしゅをした
『どうしてとどけてくれたの?』
『おとしものだから』
ぼくはママにいつも言われていた
おとしものはとどけなさいと
ママは
人がこまることをしてはいけないといつもぼくにおしえてくれた
ママのこどもだから
ぼくも人がこまることはしたくない
『だいじなてがみだったんだ ありがとう』
おとこのこは
ママへのてがみをぼくにみせた
それははずかしくなっちゃうような
ママへのラブレターだった