ぼくがママ


ぼくはある日

おとしものをひろった



ちいさなかみきれ



ぼくは

それをせんせいにとどけた




『どうしてとどけてくれたの?』



せんせいはふしぎそうに言った



『だれかのものだから とどけるのはあたりまえでしょ』




ぼくはそう言った





そのかみきれをおとしたのは

おなじクラスのおとこのこだった




それは

ママへのてがみだった



ぼくはてがみのないようをみていなかった




つぎのひ


ぼくはそのおとこのこによばれた



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