恋愛クリニック部【修正中】

正真正銘のバカッポー



尾行の次の日の昼休み。

私は岡部典子と林くんが気になり、2人を見ていた。


互いに、自分の気持ちを伝えられないでいるのに、そんなの気にならないといいたげに、今日も…イチャイチャしている。


「マッキィ〜。だぁいすき♪」

「ノリタン、だぁいすき♪」


かれこれ10分はこれを繰り返している。



岡部さんは彼が浮気しているのではないかと疑っている。


林君は彼女に内緒でバイトをしている。


一言聞けば…
一言言えば…
解決するのに、そんなこともせず上辺だけの言葉に酔いしれる……。



「マッキィ〜…ノリのこと…どれくらい好き〜??」

「これくらい好きぃ〜」


林君は岡部さんをきつく抱きしめ始めた。


…人の目を全く気にせず、本当………


「さっきから黙って聞いてりゃ……何回好き好き繰り返すねん!?
他に会話はないんか?!あぁん?!」


ヤクザ並みにキレた私は、2人に向かってメンチを切って近付いた。


言いたいことも言わず、好き好き言ってたら満足か?!


「岡部さん!もっと他に聞きたい言葉があるんちゃうんかい?!」


岡部さんはおどおどして下を向き、目すら合わせようとしない。
< 202 / 254 >

この作品をシェア

pagetop