清皇学院記
「それじゃあ」


 校長が言葉を続けた。

「キミたちは町を救ったのだね」


 校長の言ってることが二人には

よく理解できなかった。

玲華のお母さんは誇らしげに、

頷いている。

「最近、やけに犯罪や自己。騒音

などの迷惑が多かったんだ。

それも奴らの仕業でね。調べは

ついていたんだが、どうにも

逮捕まではいかなくてね。

キミたちはその悪から比波町を

救ったのだよ。科野くんは危ない

目にあったかもしれないけど、

ありがとう。先生はとても

誇らしい気分だよ」


 意外な話だった。だけどそれが

玲華と蓮の表情をゆるくさせた。

「では、そろそろ帰りなさい。

キミのお姉さんには電話で

しっかりと伝えておくから」

「あ、はい。分かりました」


 蓮はそう返事をして、玲華と

一緒に校長室を出た。


 お互いに顔を見合わせ、

クスクスと笑いが零れる。

「あとで玲華のお母さんに

言いたいことがあるんだ」

「え?何」

「まぁ、それはあとで」


 しばらくして、玲華の

お母さんも校長室から出てきた。
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