【完】キス、kiss…キス!
ただ、会いたくて。ただ、抱きしめたくて。


あんなに渋って会うことを拒否してた自分なんか、全部吹っ飛んでしまった。


神様、お願いだから泣き止んで……。


大好きな彼を笑顔にしたいから、お願い、もう泣かないでと、必死で願って走った。


やっとのことでマンションに辿り着いたけど、エレベーターを待つのももどかしい。


普段は使わない階段を駆け上がって、彼の元へと先を急ぐ。


普段運動不足だから、そりゃもうしんどいけど、私が幸四郎や伊久美に甘えてる間、ずっと一人で罪悪感や孤独感と戦ったナオちゃんに比べたら、こんなの、こんなの全然苦じゃないんだから!


自分の体の衰えも忘れて、階段を二段飛ばしで走った。
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