Sky
「あっ!すごくいいこと思い付いた♪」
一通りアルバムを眺め終えると、突然、顔を輝かせながら梨衣が叫んだ
「なんだよ?いいことって」
「天、あんたのアルバム、美由にあげなさいよ」
は?いいことって、それ?んな勝手に人のアルバムをやれとか言うか?
…まあ、別に俺には必要ないけど
「いいよ。いる?」
美由はしばらく迷っていたようだったが、目を輝かせながらパッと俺を見て、尋ねた
「…くれるの?ほんとに?」
「俺、持ってても使わないし」
最後のページが開きっぱなしのアルバムを閉じて、それを美由に手渡した
「ありがとう!天ちゃん、本当にありがとう!!大切にするね!」
美由はアルバムを抱き締め、最高の笑顔を俺に向けた
「ちゃんと自分が写ってるアルバムもらえるの、中学校卒業する時なんて、そんなの遅すぎて待てないよね~」
「…うん」