Sky
「天ちゃん!梨衣!ゴメン!!」



「な~に?どうしたのよ美由、突然謝ったりして…」




電話で話し終え、部屋に戻ってくるなり謝りだした美由に、俺たちは驚き、戸惑った



まさか、さっきの話…聞かれてたとか?






「急にホテルに帰らなきゃいけなくなって…その…ママが、早く帰ってきなさいって…」



中学3年生になってまで、そんな電話が、しかもまだ午前中だというのにかかってきたのが恥かしいのか、美由は真っ赤になって俯いた




「まあ、今日は朝も早かったし…疲れただろ?ゆっくり休めよ」


「…怒ってない??」



美由が、不安げな瞳を俺たちに向ける



「怒ってるわけないじゃない!まだ明日も、明後日もあるんだから、いーっぱい遊べるでしょ♪」



美由の不安を打ち消すように、梨衣がにっこりと笑ってみせた




…こいつ、本当に美由と俺の扱いが全っ然違うよな…



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