フェアリーテイル~キミとオレとの約束~
「おや、お客様かな?」
そう言ってエリックは玄関に出ていく。
オレは歯を磨くために洗面所にむかい、真希はオレと自分の分の荷物を持って来ようと部屋に向かった。
はずだった。
―ドッ…!―
鞄が床に落ちる音が聞こえる。
なんなんだ…?
急いで口をゆすいでダイニングを抜けて音のした方へ…玄関の方へ出た。
「真希…エリック…?と…誰?」
知らない女の人がいた。
か弱い、頼りない感じの中年くらいの綺麗な女の人。
どことなく真希に似ている、女の人。
まさか、
「真希、お母様よ、覚える?」
その女の人は、真希に向かってそう言った。
見た目通りの、すぐに折れてしまいそうな声で。