ウソ★スキ
そしてすぐにあたしに追いついた女は、あたしの手をものすごい強さで掴んで。

「ねえ、待ってよ!」

校庭のほぼど真ん中。

その大きな声に、部活や下校途中の生徒が一斉にあたしたちに注目する。



「まあ……あんたが知ってるわけ、ないか」

「そうだよー。こんなこと知ってたら、友達なんてやってられないでしょ」


「だって近親相姦なんて、気持ち悪いよねー」


そう言って、甲高い声で笑う2人。



……その言葉と笑い声に、あたしの中で何かがプツンと切れた。



あたしは2人に向き直ると、あたしの手を掴んでいた女の手を勢いよくふりほどいた。

そして。

「キラのことを悪く言わないでよ!」

気づくとあたしは、その上級生の胸をどんと突き飛ばしていた。



──え?



次の瞬間、あたしは自分の手に目を落とした。

上級生を突き飛ばした、その手を……




──あたし、今、キラをかばった?

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