その日、僕は神になった
「お待た…、ってあれっ、ブーマンじゃない」
 俺は一瞬にして顔が真っ赤になるのを感じ、それを悟られぬよう必死で冷静差を取り戻そうとした。…なぜ彼女がこんな場所にいるのだ?
「そっか、ブーマンの家はこの近くだったんだ」
 あぁっ、俺は声が上擦らないように意識した。たったそれだけの返事を返すだけで、店内の冷気に乾き切ったはずの汗がジワジワと滲み出て来た。
「夏休みの間だけここでバイトすることにしたの。私バカだから進学なんてしないし、就職も何とかなりそうだし、みんな忙しく相手してくれないから稼ごうと思って」
 彼女は聞いてもいないのにそんなことを喋り出した。なぜ?なぜだ?なぜなんだ?

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