その日、僕は神になった
「ここなら知り合いにもあまり会わないで済むと思ったのに…、みんなには内緒にしておいてね?何か悪いし」
 そうか、口封じのためか。そうだよな、それだけに決まっている。でも心配いらないよ、俺にそんなことを話す相手はいないのだから。
それ以上プライベートな会話が交わされることもなく(俺がまともな返事を返すことが出来なかったからだが)、事務的なやり取りを終え、俺は店を後にした。まだバイトを始めたばかりだからだろう、そのぎこちない手つきが、言葉使いが、俺の胸を痛いくらいに締めつけた。
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