その日、僕は神になった
「俺の名前はアムーフなんかじゃない。そもそもアムーフ何て名前の奴は存在すらしなかったんだ。俺の名前は斉藤楓真。俺が勝手に楓真だと思い込んでいた、デブでグズの男、初恋の女にフラれ、その女を交通事故から救い死んだ哀れな男だ。
 そしてこの体の持ち主の名前、それは…、スバル。本当の第六代目東地区神に任命されるべきだった男、…そうだろ?」
「神、お気を確かにお持ち下さい。楓真という人間が死んだことがショックだったのでしょう。だからと言って…」
「君が犯人だってことは分かっているんだ!どうやったかは知らないが、スバルという男の体に、死んだ俺の意識を、過去の記憶を奪った上でねじ込み、いくつかのヒントを散りばめ、俺が記憶を取り戻すように仕組んだ、その犯人が君だってことは」
 彼女は黙ったままだった。そんな姿を見て、俺は更に続けた。
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