薔薇姫-another story-
「はい。少し遅れてしまって…中に入れてはもらえないでしょうか?」
「それなら構いませんよ!お引き止めしてしまい、すみません。さ、どうぞ」
門番はにっこりと笑うと、何の疑いもなしに私を門の先へと通した。
少しだけ良心が疼いたが、今はそのようなことを言ってられない。
私は短く礼を言うと、足早に玄関へと向かった。
玄関から中に入ると、予想もしていなかった人物に出くわした。
「…あれっ、ロゼ?」
「…ネオ様」
両手いっぱいに何やら書類を抱えたネオ様を見て、私は目を丸くした。
何故、ネオ様が…?
ネオ様は何かを考えるように、私の顔をじっと見つめた。
そして手元の書類の山に視線を移し、にやりと笑った。
「いや~、ちょうどよかったよロゼ!」
「…はい?」
にやりと笑ったネオ様が…レオ様に重なって見え、嫌な予感がした。
ネオ様は、書類の山を私に差し出す。