薔薇姫-another story-
私はその書類を凝視したあと、ネオ様を見た。
「…ネオ様?これは…」
「結婚式場、ドレス、その他諸々のパンフレット」
私の顔が強張ったのを見ると、ネオ様は優しく笑った。
「マレッタにこき使われててさ。ロゼ、代わりにこれ持ってってよ」
私が―――?
「ほら!」
私が何かを答える前に、ネオ様が無理やり書類を私に押し付けた。
仕方なく、私はそれを受け取る。
…確かに、マレッタ様に堂々と会うとしたら…この方法が、一番いいのかもしれない。
「…ネオ様、お部屋はどちらに?」
決心し、私がそう訊ねると、ネオ様が指を差す。
「あそこの角を右に曲がった、扉の奥」
「ありがとうございます」
私が素早く踵を返すと、背後からネオ様に声を掛けられた。
「ロゼ!」
振り返った私に、ネオ様は笑顔を向ける。
「…あいつ、ロゼのこと待ってるからな!」