a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
三人は帰りのホームルームを済ませ、偶然廊下で会ったので、一緒に部室に向かって歩いて居た。
慶一は保健室に居るのだろうか、五月女は気になって仕方がない。
その時、本郷が口を開いた。
「……慶一くんの……お母さんの話なんだけど……」
「……はい……」
本郷が何時に無く真剣に話し始めたので、二人は思わず顔を上げ、畏まった返事をした。
「去年、学校を辞めた先輩が居ることは知ってるでしょ?」
その言葉に、五月女がビクリと反応した。クラスメイトの清香が言っていた、あの先輩のことだろうか。
「実はね、学校側は何一つ話してないけど、その先輩が辞めた理由が、妊娠だったらしいの……」
噂でしか無いけどね、と本郷は苦笑する。
「だけど、時期的にもお腹が大きくてスカート履けなくて、しかも周りにバレちゃうから卒業式にも出れなかったらしくて…だから、先に卒業証書を貰うことにしたんだって」
「え、卒業式の段階で、まだお腹の中に居たんですか?」
明衣が話を割って尋ねる。本郷は頷いた。
「実際は卒業式が終わって少ししてから生んだそうよ。卒業式の段階で、お腹が相当大きかったらしいから、時間はそんなに開いてないはず」
本郷は五月女に向き直る。
「もしかしたら、有り得るんじゃないかしら?」
五月女は頷いた。