a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
* * * *
それから、数日経ったある日のことだった。
「え、休み?」
明衣は首を傾げた。
コクリ、と五月女と本郷が頷く。
楡が学校を休んだらしく、理由は体調不良。
今日の立ち番の教師に聞いたことだから、間違いはないだろうと五月女は言った。
「…………」
明衣は考え込むように黙ると、俯いた。
そして、顔を上げて二人を交互に見る。
「楡のトコに行こう。五月女、GPS付けてたよね?」
「そうだけど……、マジで言ってんの? まだ授業残ってるのに」
「あたしは大マジ。だって何か事件に巻き込まれてたりしたら……このタイミングで休むなんて、やっぱり何か有ったんじゃないかな…」
そこで、はっとした。
何故自分は、彼のためにここまで気を揉んでいるのだろう。
何故こんなにも、心配してしまうのだろう。
嫌いなのに。
大嫌いなはずなのに。
何故……
「フフ…判ったわ、行きましょ」
「せ、先輩!?」
本郷は不敵に微笑むと明衣の手を取った。
五月女は戸惑いを隠せず、一人焦っている。
「有り難う、先輩」
「良いのよ。だって私達、」
“仲間でしょ”