a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜



トン、とトタン屋根が小さく鳴いた。

その瞬間に、ザァァと雨音が響き渡る。


「降ってきたな…」


空が泣いている。

楡はそう思った。


「……まさか、今更掘り返されるなんて思ってなかったよ」


井野坂は俯いていた顔を怠慢な動作で持ち上げた。


「せっかく上手く隠してたんだからさ、」



背後で何かが動く気配がした。





「騒がれたら困るんだよ」





鈍い音が倉庫に響いた。







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