a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
辺りが暗くなり、ステージに明るいライトが灯った。
最後の曲を終え、場内は鳴り止まない拍手に包まれている。
aucのメンバーと桃子は、その拍手を受けながら顔を見合わせ、達成感に顔を綻ばせた。
「終わったね…」
明衣がそう呟くと、楡が首を横に振る。
「いや」
「?」
振り向く面々を見返しながら、楡は抑揚の無い声で続ける。
「まだ、お楽しみはこれからだ」
その言葉と共に、照明が全て落とされる。
「な、何!?」
何も知らない人々は、焦りながら辺りをキョロキョロと見回す。
楡以外のメンバーも、同じように慌て始めた。
「な、停電!?」
「どうしよう、予想外…!」
次の瞬間。
ヒューという細い音の後、地響きのような音と共に、夜空に大輪が咲いた。