a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
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「今日は本当に有難う。久しぶりにあんなにはしゃいだし、楽しいと思えた」
赤坂宅に到着すると、aucメンバーは門のような玄関まで二人を送る。
すると四人に向き直り、満面の笑みで満足そうに麗はそう言った。
その後ろには、使用人であろう初老の男性がたっており、四人に深々と頭を下げてきたので、それに答えるようにメンバーも会釈する。
「……いやぁ…悪かったな。怖い思いさせちゃって」
罰悪そうに、楡が口を開くと、クスクスと華は笑った。
「いえ。楽しかったです。先生があんなに派手な運転するなんて、意外でしたし」
「そうそう。それに、今思えばスリル有って楽しかったよ」
後から麗も付け加える。
楡は何だか恥ずかしそうに頭を掻いた。
「そうだ。沢井。皆様にアレをお渡しして」
不意に華が振り返り、後ろに居た使用人──沢井に指示をした。
沢井は「はい」と言いながら懐から一枚の紙切れを差し出す。
華がそれに何やら書き込むと、楡に手渡した。
「これ、少しだけですが報酬です。受け取ってください」
他の三人もその紙切れを覗き込んだ。
「い、一千万ΣΣ!!!????」
それは、小切手だった。
「足りないかしら?」
「いえ滅相もない事でございます!!!!;」
相変わらず次元の違いを見せ付けてくれる赤坂姉妹に、メンバーは冷や汗ダラダラだった。