Magic Academy ~禁書に愛された少女~
「ところで、学園に伝わる七不思議の検証はどこまですすんだのかしら」

すっと目が開かれる。笑顔なのに、その瞳はまったく笑ってなかった。
そらはその表情にぞくっと寒気がした。

「えっと…その……」

口ごもるそらの姿に、学園長は続けた。

「七つ目の隠された不思議、学園に封印された禁書。見に行ってみる?」

言われてそらは体が動かなくなった。


学園長…一体なに考えてるの…


「それじゃ行きましょうか」

学園長はそう言うと、にっこり笑って立ち上がり、そらの方へと近寄った。

「さ、力を抜いて。別に何か怖いことをしようというわけじゃないわ、大丈夫」

そういうとすっと息を吸い、そらの肩にそっと手を置くと、小さく呪文を呟いた。

シュッと2人の姿は部屋から消えた。
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