Magic Academy ~禁書に愛された少女~
「でもさ、この学校は、魔法学校なんだよ?」

そらはポツリと呟いた。

そう、普通の生活をしていく上では、魔法が使えようが使えまいが、そんなことは関係なかった。魔法がなくても、不便ではあるけど、じゅうぶん生活はできた。

「魔法学校にいるのに、魔法が使えないなんて、問題ある…よ」

そう呟いたとき、ぽろりと涙がこぼれたのがわかった。


そうだ。
この学校に、今、私の居場所はないんだ。


うみも、アッシュも、ドルイドも。
折角、学校に入って出来た友達だけど。


「私、もう…学校に居られないよ」

泣き崩れるそらの頬を、困惑した表情でルンは優しく撫でた。
そらはぎゅっと、ルンを抱きしめた。

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