Magic Academy ~禁書に愛された少女~
すると寝息はピタリと止まり、彼はゆっくりと目をあけた。

「そら」

聞き覚えのある声。
何度も名前を呼ばれたことがあったのに。
なぜか心臓がドキドキ大きく音をたてていた。

「無事に目覚めたか」

「えっ?」

きょとんとした表情のそらに、シークは苦笑いを浮かべた。

「まぁいい。おはよう、そら」

そう言うと、体を起こして優しくキスをしてきた。

思わず顔を真っ赤にしてのけぞるそら。シークは嬉しそうに笑っていた。

「何すんの!!」

軽いパニックを起こしながら言うと、不思議そうに聞き返された。

「恋人にキスをして何か問題でも?」

「こっこいっ!?」

突然の言葉に目を丸くする。

「それより、早く支度しないと遅刻するんじゃないか?」

シークの言葉に、そらははっとして時間を確認する。





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