おいしい紅茶を飲む前に
「いいよ。命令違反になるぞ、レスリー」

「オレのサポートをおまえが断れる立場か? 行くぞ、フレディ」

 怖いものなど何もないように、ふたりは館の方向、その建物の影に姿を消した。

シェリルは湧いてくる様々な感情を頭の中で整理しようと努力していたが、勝利をおさめたものはなによりも。


「シェリー様、参りましょう」

「だめ」

「シェリー様?」

「だめよ、メレディス。私、行けない」

「そう仰られましても。フィデリティ様とのお約束ですから」
< 36 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop