加納欄の想い シリーズ12
 大山先輩が、孔明師範を睨み付けた。

「私と欄は、中国にいた時から、ずっと合意の上でのセックスですよ。お前も、私を愛していたから、毎晩受け入れたんですよねぇ?」

 あたしは、耳をふさいで、頭を左右にふった。

 消えてしまいたかった。



大山先輩の前で!



1番知られたくないことを!



「コノヤロォ」

 大山先輩が、孔明師範に向かって行った。

 孔明師範は、大山先輩を蹴りあげ、立たせて殴りつけていた。

 大山先輩だって、弱いわけではない。

 孔明師範が、強すぎるのだ。

 大山先輩が、手も足も出ないでいた。

「ちょうど、貴様には、消えてもらいたかったんですよ。ここで楽に殺してあげますよ」

「ふざけんなっ!」

「ふざけてないですよ。至って真面目です。だいたいここには、違う奴がいるはずでしたが、なんで、欄と貴様が、抱き合ってるんです。私としては、非常に不愉快ですよ」

 孔明師範の蹴りが、大山先輩の胸にもろに入った。

 大山先輩は、勢いよく後方へ飛んだ。

「大山先輩!」

 あたしは思わず立ち上がり、大山先輩に駆け寄った。

「大山先輩!」

 大山先輩は、口から血を吐いていた。

 あたしは、孔明師範を睨み、立ち上がった。

「お前が相手ですか?私に勝てるんですか?」

「大山先輩が、こんな目にあってるのに・・・許せるわけないじゃないですか!」

「やめろ・・・欄、オレが、やる」

 大山先輩が、胸に手をあてながら、立ち上がった。

「無理ですっ!私が行きます!」

「お前の出る幕じゃねぇよ。オレ、に、任せろって・・・」

「どちらでもいいですよ。欄は、連れて帰りますし。貴様は、この場で殺すだけですから」



そんなことはさせない!



 あたしは、孔明師範に向かって行った。

 さっき、武田にやられてるぶん、動きが鈍かった。

「私が来るまでに随分とやられたみたいですけど、あの人数も倒せないんですか?ほら、甘いですよ、足!」

 孔明師範が、蹴りを入れてきた。

 あたしは、ガードするだけで精一杯だった。

 あたしの突きも、蹴りも孔明師範は、軽くかわしていた。

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